前回
RaspberryPi5にUbunntu24 Desktop を入れてWEBの開発専用機にする。
というネタの続きになります。
色々やっていて、どうにも気になる部分がありまして、クリーンインストールしてかなり色々試して分かった事や改善点があったので備忘録。
多分、私と同じ悩みで私の記事に辿り付いた方はラッキーです。
結構な時間を使って色々試したので、その時間スルーです。
目次
RaspberryPi5 + Ubunntu24 Desktop で M.2 SDD のpcie3運用の問題
前提としてこれはUbunntu24 Desktopでの問題なのかも知れません。
RaspberryPi OS ではあまり試してませんので。
nano /boot/firmware/config.txt #追記 dtparam=pciex1_gen=3
ここに辿り着てる方はご存知と思いますが、上記を追記する事でpcie3でM.2を運用出来ます。
私が使っている、拡張ボードとM.2は↓
Patriot P310 240GB Internal SSD ELUTENG PCIe NVMe M.2 SSD 2280拡張ボード速度的な違いは各サイトで出てますが、私も試しました。
試したベンチシステムは↓
curl https://raw.githubusercontent.com/TheRemote/PiBenchmarks/master/Storage.sh | sudo bash
そして結果。
pcie 2
Category Test Result HDParm Disk Read 399.49 MB/sec HDParm Cached Disk Read 399.19 MB/sec DD Disk Write 241 MB/s FIO 4k random read 107225 IOPS (428900 KB/s) FIO 4k random write 49468 IOPS (197874 KB/s) IOZone 4k read 143399 KB/s IOZone 4k write 130599 KB/s IOZone 4k random read 56632 KB/s IOZone 4k random write 166932 KB/s Score: 33402
pcie 3
Category Test Result HDParm Disk Read 748.60 MB/sec HDParm Cached Disk Read 736.64 MB/sec DD Disk Write 341 MB/s FIO 4k random read 153984 IOPS (615939 KB/s) FIO 4k random write 47517 IOPS (190069 KB/s) IOZone 4k read 181974 KB/s IOZone 4k write 161392 KB/s IOZone 4k random read 60812 KB/s IOZone 4k random write 221417 KB/s Score: 42410
確かに早いが問題もある
結果だけ見ると『pcie 3』だと倍近い速度が出てるの大きなメリットがありますが、ナカナカ気が付き難いデメリットがありました。
どうも私の個体、WIFIが弱いとずっと悩んでいたのです、金属ケースの問題なのか??と色々考えましたが、
クリーンインストールから試した際に気が付きました。
『pcie 3』を強制するとWIFIが激弱です。
結果は↓
pcie2の際のネットワーク速度
pcie3の際のネットワーク速度
ネットワーク経由で使い場合はpcie2のが良いかも
もう全然違うわけですよ。
そもそもpcie3モードではWIFI拾い難い事もシバシバ。
電力多めに持っていかれるのでしょうか・・・???
公式としても薦めていないのはこの辺が原因なのでしょうか?。
RaspberryPi5 + Ubunntu24 Desktop で WIFIが2.4GHzでバグる
これって私の個体だけ??
どうも2.4GHzに接続するとバグります。
5GHzは大丈夫なのですが・・・。
以前は2.4GHzも大丈夫だった気がしたのですが、クリーンインストールしたらダメになった。
でもそもそも、スマホのデザリング(2.4GHz)は全然接続出来なかったんです。
これはクリーンインストール以前も同様。Ubunntu24.10もダメでした。
TP-Link WiFi 子機 AC600 Archer T2U Nano を導入
そんなワケで、この二つの問題を解決すべくUBS-WIFIを使う事にしました。
TP-Link WiFi 子機 AC600 Archer T2U Nanoただ、ubunntuですからドライバが・・・。
結構色々試しながら、GITのissuesで解決策を見つけました。
マジで神。
apt install git dkms git clone https://github.com/aircrack-ng/rtl8812au.git apt-get install bc mokutil build-essential libelf-dev linux-headers-`uname -r` cd rtl8812au git checkout 63cf0b4 make make install
これでドライバが当たります。
(2024/11/11時点で問題なし)
参考先↓↓
https://github.com/aircrack-ng/rtl8812au/issues/1159#issuecomment-2144023765
後はドングル差すと認識するはず。
内臓WIFIを殺す
そのままだと、2つのWIFIが立ち上がって微妙な動作をします。
WIFIを殺す前だと
iwconfig lo no wireless extensions. eth0 no wireless extensions. wlan0 IEEE 802.11 ESSID:off/any Mode:Managed Access Point: Not-Associated Tx-Power=31 dBm Retry short limit:7 RTS thr:off Fragment thr:off Encryption key:off Power Management:on wlxf0090d576307 IEEE 802.11bgn ESSID:"RT-AC68U" Nickname:"<WIFI@REALTEK>" Mode:Managed Frequency:2.462 GHz Access Point: 78:24:AF:7C:51:D8 Bit Rate:72.2 Mb/s Sensitivity:0/0 Retry:off RTS thr:off Fragment thr:off Encryption key:****-****-****-****-****-****-****-**** Security mode:open Power Management:off Link Quality=100/100 Signal level=51/100 Noise level=0/100 Rx invalid nwid:0 Rx invalid crypt:0 Rx invalid frag:0 Tx excessive retries:0 Invalid misc:0 Missed beacon:0
wlan0が内臓WIFIです。
こいつが邪魔するのです。
nano /etc/modprobe.d/blacklist.conf #↓追記 #wifi blacklist brcmfmac blacklist brcmutil
これで内臓WIFIを無効化出来ます。
RaspberryPi OS だとpathが違うっぽい。(確認してない)
再度 iwconfig で確認してみると
iwconfig lo no wireless extensions. eth0 no wireless extensions. wlxf0090d576307 IEEE 802.11bgn ESSID:"RT-AC68U" Nickname:"<WIFI@REALTEK>" Mode:Managed Frequency:2.462 GHz Access Point: 78:24:AF:7C:51:D8 Bit Rate:72.2 Mb/s Sensitivity:0/0 Retry:off RTS thr:off Fragment thr:off Encryption key:****-****-****-****-****-****-****-**** Security mode:open Power Management:off Link Quality=100/100 Signal level=51/100 Noise level=0/100 Rx invalid nwid:0 Rx invalid crypt:0 Rx invalid frag:0 Tx excessive retries:0 Invalid misc:0 Missed beacon:0
wlan0が消えました。
desktop版ならWIFI設定に入ると一つになったのが分かるはず。
TP-Link AC600 Archer T2U Nano ネットワーク速度確認
pcie2の際のネットワーク速度
pcie3の際のネットワーク速度
感想
やっぱりpcie3にするとネットワーク速度は遅くなりますが、かなり改善します。
そしてスマホのデザリングも接続してくれます!!
悩ましいのはいずれにしても、pcie2のほうが安定している事ですね。
私のように、WEBの開発環境にしてるとネットワーク経由で触るのが大半ですからpcie2のがメリットありそうです。
端末を直接触るならpcie3のがサクサク動く感じですね。
まとめ
気持ち良い解決には至っていませんが、USB-WIFIに変えた事でモヤモヤしていた問題が無くなったのは大きいです。
私と同じ悩みの方はUSB-WIFIの導入がおススメです。